使用開始時に行うべき! ストレージ容量拡大

1. 装着後にコンテンツ保存先を変更するだけ

 Windows 10では、ストレージ容量の実効的な拡大を、microSDXCカードやUSBメモリ等の外部ストレージの装着とその装着ストレージをコンテンツ保存先に変更するだけで行うことができます。この容量拡大は、3万程度以下のPCはもちろん、生協PCも使用開始と同時に行っておくのがお薦めです。動画のようなサイズの大きいデータを不用意に保存しだすと、いつの間にかストレージが満杯になってしまい、Windowsアップデートができなくなったり、プログラムが異常終了したりするトラブルに見舞われるからです。このように、ストレージが知らぬ間に一杯になってしまうのは、高額な生協PCであっても、多くはユーザ用の領域が200GB程度かそれ以下しか確保できていないことによります。また、このようにユーザ領域が十分取れていないのは、大学側のストレージタイプの必須条件が、安価な大容量のHDDではなく、PCの応答速度に体感上最も効く高速のSSD/eMMCとなっているからです。

 もちろん、ストレージの容量が128GB以上あれば、容量拡大は必ずしも必要ではありません。普段から不要なデータをまめに削除することで、なんとか凌ぐことができるからです。しかし、ストレージ容量が64GBしかないE203MA、Aspire 1、Stream 11、Surface Goなどの低価格機では、そうは行きません。Windowsとそのアップデート用に開けておく領域を除くと、実際に使えるユーザ領域は20GBにも満たないため、1年も経つか経たないうちに満杯になってしまうからです。そして、これが、ストレージが64GB以下のPCは初心者向きではないと言われてきたゆえんですが、これはWindows 10では当たりません。上記の通り、使用開始と同時にストレージの拡大を行っておけば、内蔵ストレージ容量が64GBしかないことによるトラブルは避けられるからです。


2. 容量が多い程ベター

 ノートパソコンに装着可能な外部ストレージのうち、SDXC/microSDXCカードは、スロット内に隠れてしまい実質的に内蔵ストレージと同等になる利点があります。もう一方のUSBメモリは、USB3.0/3.1に対応していれば、USB3.0/3.1対応のUSBスロットに装着することで、内部ストレージ並みの読み込み速度が実現される利点がありますが、長さの短いコンパクト型を選ぶ必要があります。いずれにしても、速度、信頼性共に定評のあるSandiskか東芝製の中から、容量単価があまり上がらない400GBまでの範囲で、できるだけ容量の大きいものを選ぶと良いでしょう。内臓ストレージの容量が64GBしかないE203MA、Stream 11-ak0000 には、Sandisk製の256GBのUSBメモリあるいは400GBのmicroSDXCカードがお薦めです。

 なお、E203MAは大丈夫ですが、ノートPCによっては、microSDXCカードがスロットに収まりきらず端が1~2mm程度はみ出すことがあります。このはみ出しが持ち運びの途中などに何らかの拍子で押されてしまうと、SDXC/microSDXCカードが飛び出して最悪どこかに落としてしまいます。このようなことにならないように、SDXC/microSDXCカードをあきらめるか、さもなくば、装着後に、はみ出し部分をメンディングテープ等で飛び出さないようにすると良いでしょう。

 また、動画の保存などで、この最初の追加外部ストレージが足らなくなる場合は、HDD内蔵の外付けの大容量ディスクをさらに追加すると良いでしょう。


3. 数クリックで実行可能!コンテンツの保存先変更

 左下のWindowsマークをクリックして開く左サイドメニューから、[設定]> [システム]> [ストレージ(or 記憶域)]>その他のストレージ設定の中の[新しいコンテンツの保存先]の順でクリックし、 [新しいコンテンツの保存先]に行きます。ここで、コンテンツ毎にデフォルトの保存先PC(C:)をクリックして追加ストレージの割り当てられているドライブに切換えます(Windows 10 ドキュメントなどの保存先をCドライブから容量の余っているドライブへ変更する方法参照)。

 追加ストレージの入替えは必要に応じて行えますが、入れ替え前の追加ストレージにアプリが保存されていると、入れ替え後にはそのアプリが動かなくなってしまいます。従って、内臓ストレージが128GB以上あれば、アプリの保存先はPC(C:)のままとするのが良いでしょう。これに対し、内臓ストレージの容量が64GBしかないE203MA のような機種では、ユーザ領域が20GB程しか確保されないため、すべてのアプリをインストールできない可能性があります。そこで、このような機種については、まずは当初からの保存先のPC(C:)に対し使用頻度の高い順でインストールし、Windowsアップデート用の20GBの空き領域が取れなくなる前に保存先をPC追加ストレージに切り替えると良いでしょう。また、アプリが追加ストレージに保存されても問題が起きないように追加ストレージはできる限り大きな容量のものを選択して、追加ストレージの入れ替えが生じないようにすることが必要です。

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